5/23/2011

大切なことはすべてエロチャットが「インストール」





11/20/2001 初版発行 ・ 著者★ 綿矢りさ ・ 河出書房新社 ・ 123ページ



最近知り合いの女性にいただいた本
飲みに行って、「なんか本いっぱいあるんだけどほしい?」
<「はい!いただきます」
そのうちの1冊

今ごろ?て感じだけど読んだ。

2001年当時高校3年生だった著者が、史上最年少17歳で第38回文藝賞を受賞した作品。
表紙をめくると、まず著者近影とプロフィール。
個人的にはこれで読む前に先入観を持ってしまった。
「へえ、高校生が書いた本なんだ」
私は読了後に「なるほどこんな人が書いたんだ」とやりたいタイプなんだ。
なにより女子高生というブランドが社会的に強力すぎる



マンションのいいところ。それは、この建物には、幾百の別々のドアがあり、そのそれぞれのドアの奥にはまた別々の人間が住んでいるのにもかかわらず、こんなふうにマンション全体で今のように賑やかになったり、光ったりやわらいだりと潮の満ち引きをするところだと思う。マンションは一つの大きな生命体だとも思う。同じ波のリズムが誰も気づかないうちにここに住む人全員に浸透している。


話は短い、軽い。
主人公の高校3年生の女の子と、同じアパートに住む彼女よりパソコンとネットと風俗に詳しい小学6年生の男の子が協力して朝から晩まで風俗エロチャットで稼ぐ(自給1500円)。
いやその前に、女の子が高校に通わなくなったり部屋の物を全部捨てたりいろいろあるんだけどさ。


人が仮想から現実に落ちてゆくのだ。それにしてもなぜ“落ちる”などという言葉を使うのだろう。会話が一件落着した、という明るい意味で使われているのかもしれないけど、私は客が“落ちる”を使うといつももの哀しい気分になる。私はチャットルームにずっといなくてはならない仕事の立場だから、自分からは絶対に落ちることができない。だからいつも人が落ちていくのを見守る側である。「帰って」ゆく人にはまた会えそうな気がするが、「落ちて」いく人にはもう二度と会えないような気がするのは何故だろう。別に、あの客にもう一度会いたい!なんていう悲愴な情熱はないのだが、それでも共に濃い時間を三〇分くらい共有した人が不意に正気に返り、二人で創り上げた妄想の世界に私を一人置いてぽろりと落ちていく瞬間は、さすがにむなしいものがあるのだ。


表紙の女子高生がゴツいw


「確かにエッチの知識が増えていくと、その幅広さには何ものもかなわないって思いますね。闇の部分を知ることによって漠然と恐かったものが減って、世の中が狭く浅くなっていく。」


上戸彩さん主演で2004年12月25日に劇場公開された。


クリスマスには観たくないw

その他コミック化もされている


「エロの世界は、大人にぶっつけられる前に自分から飛び込んでいったら、怖くないものなんだ。」


綿矢りささんの他の作品もぜひ読む

「蹴りたい背中」 ―2003年。第130回芥川龍之介賞
「夢を与える」 ―2007年
「勝手にふるえてろ」 ―2010年



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